眠りの森で覚めない夢を 忍者ブログ
日常の出来事から、漫画やゲームの感想を綴っていきます♪
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2007/04/20 (Fri)

緋色SS二作目、書き上げました~
と、いいますか…、折角来て頂けているのに一作しかないってどうよ?と思いまして

とてつもなく、申し訳ない気持ちでいっぱいになったので(笑)
足を運んでくださったあなたのために、一作。

参考に触りだけ。続きは「続きを読む」からどうぞ☆

『ため息の行方』 真弘×珠紀
※このSSは、「健康診断」というSSの真弘視点のお話です。


本当に偶然だったんだ。

俺にとってはただの暇つぶしの時間。

そんな時間が一瞬で色を変える。


年に数回行なわれる健康診断。
今日がその日。
一日で全校生徒を診るということなのだから、それなりに時間がかかる。
その上、最終学年である俺たち三年は一番最後。
課題プリントを配り、順番が来るまで自習をしているように、との担任からの連絡。

最初は素直に課題プリントと向き合っていた俺様だが次第に飽きてきた。
教室内のあちらこちらでこそこそと話し声がし始める。
周りの人間も同じなのだろう。

何度目かの休み時間。
席を立ち、廊下に出る。
退屈な時間の息抜きに、少し歩くことにした。
やっぱりずっと座っているよりも、身体を動かした方がいい。
ん~っと、腕を真上に伸ばしながら、疲れを取る。

ふと、視線の隅に移る人影。

後ろ姿しか見えないが、あれは…珠紀だ。
真弘がいる方向と正反対に歩いているため、真弘の存在には全く気付いていない。


「いっちょ、驚かしてやるか」


にやり、と不敵な笑みを浮かべ、気配を消して彼女に近付く。
あと一歩進めば、手が届く距離。
そこまで来て、聞こえた声。


「…………はぁ」


驚いて、真弘の動作が止まる。

(………ため息?)

思えば、最初見付けたとき真弘と珠紀の距離は遠く離れていたはず。
気配を消して気付かれないように注意深く近付いていたのだから、それなりに時間はかかる。
しかし、意外と早く彼女に近付けた。
どうして?
考えるまでもない。

珠紀がゆっくりと歩いているからだ、―――とぼとぼと。


真弘が立ち止まっていたため、また少し珠紀との間の距離が開く。
ひとまず、その場から彼女に声を掛けてみることにする。


「お前、何やってんだ?」


そう声を掛けてから、数秒後珠紀が振り返る。

「先輩こそどうしたんですか?」

(ん?さっきのは俺の聞き間違いか?)
そう自分を疑ってしまうほど、いつもと変わらない珠紀の声。
表情にも特に変ったところはない。
いや、しかし、本当に聞き間違いなのだろうか。
何か気に病むことでもあったのではないだろうか。
もし、そうだとするなら、力になりたい。
あいつが俺の力になってくれたように…。

「いや、たまたま、だな。
通りかかったらお前がいるのが見えたから、声をかけてみただけだ。
それより、な、何かあったのか?」

ひとまず、婉曲的に尋ねると言う器用な真似など出来ないのだから、単刀直入に尋ねる。
すると、少し言葉を詰まらせて返事が返ってくる。
力になってやりたいという俺の気持ちとは裏腹に何かを必死に隠そうとしている珠紀。

(本当に俺に何もばれていないとでも思っているのだろうか)
思わず、自分も一つため息をつく。

「無理すんなよ、お前の嘘なんか俺様にはばればれなんだよ。
っと…、そう言えば今日って健康診断だよな?」

どうしたら珠紀のため息の理由が分かるのか。
そんな良い方法など思い付くはずもなく、ただの話題として出しただけの言葉。
健康診断。
その言葉に珠紀が反応するなんて思いも寄らなかった。

「ん?健康診断、が関係するのか?
…………あっ、お前まさか!」


健康診断。
その言葉とため息といえば、あれしかない。
俺様の経験上、ということではない。
もちろん世間一般的にだ。


珠紀のため息の理由も判明し満足した俺は珠紀に励ましの言葉をかけ、自分の教室へと戻る。

そして、ようやく待ちに待った健康診断の順番が真弘のクラスにやってくるのであった。

そこで待ち受ける己の運命を彼はまだ何も知らない…。







【あとがき】
「健康診断」というSSが珠紀視点だったため、今回は真弘視点です。
どうして真弘が珠紀に声を掛けたのか、とか。
展開的に最後はコメディ路線に走ってしまったため、途中まではかっこよかったんだよ?と。

この作品を書いている途中様々な疑問が浮かびました
そもそも担任は存在するのだろうか?
フィオナ先生は英語の先生であって、珠紀の担任ではないですよね。
記憶が曖昧になっているから、いろいろと間違っているかも。

拓磨と珠紀が同じクラスで、狗谷は別のクラスだから、学年に最低二つはクラスがあると考えていいんですよね?
マヒロンと祐一先輩って同じクラスなのですか?
これが分からなくて、祐一先輩との会話を削除しました(笑)
自習の課題プリントにやる気をなくしたマヒロンに対して、

「真弘、課題はするべきだと思う」

とか言って頂きたかったんですが、クラス違うなら不可能ですものね
うーん…、どなたか教えて下さい

さて、ここまで読んで下さった方、ありがとうございます

よろしければ、「健康診断」というSSもお読み下さいね
今回省いた会話や珠紀のため息の本当の理由が分かりますので。

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漫画はコミックが本棚に入りきれず、ダンボールを利用している現状です…。
お気に入り…石田彰さん/由貴香織里先生/緋色の欠片/クインロゼ☆

良ければ乙女ゲーについて、とか何でもお話したいです(´▽`)ノ
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